田中慎樹メモ

ネット広告、ビジネスモデル、ベンチャー、経営、日常について

遺伝子検査のMYCODEに申し込んでみた

DeNAさんがMYCODEという名前で先週から遺伝子検査サービスを3日前の8月12日に始められたので、申し込んでみました。

 MYCODE(マイコード) |これから先の健康のために自宅でできる遺伝子検査を

 

今年に入って遺伝子検査サービスは本格化してきていて、東京大学の博士課程の方々が作ったスタートアップ企業のGeneQuest (ジーンクエスト)さんが注目され、この7月でソフィアホールディングスさんにバイアウトされ(参照)、またYahoo!ヘルスケアでもGinelife Zero(ジーンライフ・ゼロ)が販売され大規模に広告もされてる。。。といったところ。

 

開始の翌日にサイトにアクセスして早速申し込んでみました。2日後の今朝にはもう、ゆうパックで届いた。早い。

 

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せっかくだから、現状素人向けに開示出来る項目全部を知りたいと思い、メニューは”オールインワン(280+)”に。 この中に入ってる唾液採取キットを送り返したら、2-4週間以内にMYCODEのマイページ内で検査結果が見られるようになるというサービスです。
遺伝子検査を医療にそのまま結びつけることの危険性は既にメディアでも言われてます。(誤判定でも予防に使われるリスクとか。 例:がん・糖尿リスク、唾液遺伝子で解析 東大系が参入:朝日新聞デジタル) 病気は環境要因、生活習慣とも大いに関わっているでしょうから。
ただ、自分の身体について遺伝子のレベルで何かが分かるということが初めての体験でして、すごく面白そうですよね。2014年時点で分かることを記録しておこう、という意図もあります。
ゲームなどで稼ぎつつ、左脳に強いカルチャーをもつDeNAさんのことですから、検査結果をお知らせして貰えるだけじゃなくて、今後も何かサービス提供してくれるんじゃないかな。この手のサービス、どんな未来が開けてるんだろうか。楽しみ。
 

Amazon Fire Phoneの「Firefly」という試み

Amazonが初めて自社製作のスマートフォンを発売。注目はやはりFireflyですね。


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リアル世界での商品検索、情報検索を画像認識で行ってしまおうという試み。ボタン1つで画像認識して検索出来るのは良いですね。
とはいえ、スマホにボタンをつければ使うのかというと、そうともいえない。かつてソフトバンクのケータイにY!ボタンがついたけどさほどYahoo!への導線に繋がらなかったという事例も有りました。Fireflyでの検索結果も簡単な商品検索に留まるなら、結局単なるバーコード検索と一緒で、ユーザーの期待を外してしまうかも知れない。どんなものか触ってみたいです。


検索の次、ということで、検索エンジンのリーダーGoogleは「検索する前にレコメンドする」を挙げて、例えばGoogle Nowを強化しています。それも正しい方向なんでしょうが、Amazonの方が組織としては動きが速いかもしれません。小売業たるAmazonにとってはFireflyも購買に繋がれば良い施策だし、そうでなければ良くなかった施策になります。好き嫌いあれど、とてもシンプルな思想、シンプルな指標で開発及び撤退を進めることができます。



先日、スマホ時代は「検索エンジンからアプリへ」というコンセプトで、Googleが検索シェアを落とすであろうという主張が調査会社eMarketerから出て、それを紹介したTechCrunchの記事が日本でちょっと話題になりました。自分は懐疑的だとこそっと書きましたが... Fifeflyのようなサービスが目の前に出てくると、おおっ、と思いますね。

アプリでそこかしこで検索されるようになるんです、というより、このFireflyに代表されるハードと一体となった画像検索・商品検索の技術によって、Googleがリードしてきた検索シェア状況ががらっと変わるんです、という見立ての方がダイナミックで面白いですね。

メディア「東洋経済オンライン」について

東洋経済オンラインはこの1年、ひとつの「台風の目」であったと言っても過言では無いと思います。
で、以下の3つの記事を読んでの感想。


経済ニュースはエンタメになりうるし、ネットの無料文化も踏まえて、経済誌のオンライン版ではPVをとりにいくという戦術を採り、実際に成果を上げたのは素晴らしいわけです。 
一方、エンタメとガチンコの両立、というか、エンタメ成分を増すことによって、これまで築いてきた経済専門誌としてのリスペクトが下がっていくことは間違いない。(今回のおやつカンパニーの記事に対しても、そういう反応がちらちら見られます)
それに対してどう手当てするのか、またはあえて手当てしないのか、その舵取りこそがウェブ時代において経済誌が直面する課題の本丸だったはずで、それを佐々木さんがどう対応して実現するのか見たかったな、という感想を持ちました。

BOX, incが上場申請

クラウドストレージのBox、IPOを申請 - CNET Japanを見かけて。

BOXといえば、自分がiPhoneを買ってすぐ入れてみたストレージアプリの一つでした。サービスブランドも個人向けを意識したBOX.netだった。
Dropboxとの競合の末、法人向けにピボットして上場へ。バリュエーションも$10Bクラスで、Dropboxと同レベル。赤字上場で、赤字幅がどんどん拡大してる中での上場を決めるとは、なかなか派手で強気。

基礎情報

  • サービスはクラウドストレージ及びコラボレーションサービス
    • Dropboxと同じくストレージサービス。Google DriveMicrosoftのOneDriveのようなコラボレーションのイメージはちょっと薄い
    • 企業内セキュリティに強い、いまどきのストレージサービスという印象
  • 登録ユーザー2,500万人
    • うち20万人が企業内有料ユーザー
  • 有料版の利用企業は3万4,000社
    • 単純に割ると$3,653/社。621ドル/企業内ユーザー
    • まずまずの高単価
  • 米国の次に欧州を狙う。アジアは東京に拠点、CTC及びマクニカネットワークスを事業パートナーに拡販

ポイント:成長力あるが財務が弱い

  • 損失が拡大中
    • 売上$124M (+111%)
    • 費用$293M (+71%)
    • 損失▲$169M(+50%)
  • 2014年1月に$100M調達したが、1月末現在で現預金が$109Mしかない
    • ファイナンスがぎりぎりだった...!
  • 費用の増大の理由は主にセールス&マーケティングのため
    • 人員は全社員で1,000人前後なので、無料で使っているユーザーのストレージ分を販促として計上している模様
    • 個人・法人の無料ユーザーは今後の潜在ユーザーであり、簡単に捨てられない
    • 有料化に踏み切るのも評判管理上良くない

感想

  • 見えている数字では、割と自転車操業感がある
    • 大企業向け導入が進んで売上が大きく伸びて損失が無くなると相当に強い
    • モバイル経由のストレージニーズが一服すると本気でGoogleやMSとコラボレーションで戦っていく必要有り、大変
  • エンタープライズ向けで111%の売上成長があるのは強力、ここが振り切れていくか
  • 関係ないけどはてなの米国子会社Hatena inc.と同じEl Caminoストリートにあり、1キロちょっとしか離れてないので、ご近所さんに頑張って欲しい

今週のお題「2013年に買って良かったもの」

Kindle Paperwhite (wi-fiモデル)

Kindle Paperwhite(ニューモデル)

Kindle Paperwhite(ニューモデル)

電子書籍を読むデバイスは紆余曲折を経た上で、Kindle Paperwhiteに出会ってようやく落ち着きました。
理由は月並みですが、スクリーンが周囲の光を反射しない、206gと軽いので持つ手が疲れない、月1回の充電ですむの3点です。
軽量化のためにプラスチックを使っていてチープですが、逆に扱いに気を使わなくて良いです。精密機器を触ってるプレッシャーがない、というか。いや精密機器なんですけど。
自分にはwi-fiモデルで十分でした。ちなみに2013/12/31までkindle1,980円分のクーポンがついてます。


Quiet Comfort 20i(QC20i)

ノイズキャンセリングヘッドホンを買ったのはソニーのMDR-NC22(http://www.amazon.co.jp/dp/B000J4S6OY/)、MDR-NC100D(http://www.amazon.co.jp/dp/B005LA53J2/)以来3つめで、最も気に入っています。どれもキャンセリングのサー音はするのですが、QC20iのものは自分にとって気にならないです。人の声も聞こえづらくなってるので職場で使うなら注意。



「2013年に買って良かったもの」、まだある気もしますが、力尽きたのでこの辺で。