公開されて盛り上がってますね。
- 総務省(報道資料):「事業計画作成とベンチャー経営の手引き」及び「事業計画作成支援コースの 運営とベンチャー支援上のポイント」の公表
- 小野和俊のブログ:総務省「事業計画作成とベンチャー経営の手引き」がすごい件
資料ではベンチャー企業における計画作成の手引きを事例つきで紹介。更に、会議の進め方、メモの書き方、コーチングなどのノウハウを一斉開示しています。
例えば、コーチングについて。
P.151 コーチングとは?
- 部下へのコーチングの考え方としては、オリンピックで金メダルを取ったジャンプ選手(皆さん)が
- 「初めて30メー級のジャンプ台の上に立った小学生に、どうやれば跳べるのかすべ具体的に説明し、跳んで見本を見せ、怖がらなくてもいいように心の持ち方も納得がいくように説明し、やってみさせ、うまく行かないところはなぜうまくいかないのか説明し、もう一度見本を見せ、再度やらせて成功させる」
- ことだとお考えいただきたい
- 要は、
- 口で言うだけではだめ
- 見本を示す
- やらせてみる
- 結果の水準を理解させる、フィードバックする
- もっとうまく行くように助言する
- ということ。十分具体的に、かつ見本を見せることが必要
- 一言でいうと、「え、こんなにやるの? そこまで?」という印象を受けるはず。でも、そこまでやらないと人は変わらないので、そういうものだとご了解いただきたい。部下に「意識・行動改革」を起こさせることが上司の使命である
分かりやすい。そしてとても力強い内容だと思います。
ここまで書ききって無料で公開する例は世界的にもないんじゃないだろうかと思います。(コンサル会社に勤めていたときにも読みたかった。。。) 資料の文字が膨大でびっくりして萎えるけど、読んでいるうちに書き手の思いが詰まっている印象を受け、なんとか読み進められる量だと思います。
この件については検討段階より少々知っているのですが、資料を書いたのは、実質上はブレークスルーパートナーズの赤羽さんだと聞いています。マッキンゼーのパートナーを務めた人でソウルオフィスを立ち上げた経歴をもつというツワモノ。お会いしたことはないですが、本件についても凄いパワーで数ヶ月間かけて作り上げた模様。関係者の皆さま、お疲れさまでした。
はてなは自分たちでどんどん工夫していくというやり方にしているので、「このようにせよ」という指南をそのまま受け入れる必要はないと思いますが、個人的にハンドブックのように時々参照してみると面白いと思っています。
梅田さんが「ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!」でシリコンバレーの精神をエッセンスにまとめて金言集として公開するのに対し、文字をひたすら書き連ねて手取り足取り指南するこのやり方を見ると、メジャーリーグと日本のプロ野球の選手育成法の違いを思い起こしました。