田中慎樹メモ

ネット広告、ビジネスモデル、ベンチャー、経営、日常について

CGと労働環境と査証(visa)

ところで、アメリカでCGを作成しているクリエイターの「半数ぐらい」は日本人だ、と先日の友人が言ってました。裏がとれないのでその数字は本当なのかどうか分かりませんが、話を割り引いてもとにかく相当数の日本人が働いていることになります。

アメリカと日本の違いは、CGに対して映画以外の分野でちゃんとカネが落ちるというところで、CG専門の制作会社に1本1億円の発注がかかることはざらだそうです。CFの絶対数も違うから養える人数が違う。すると人材が集まり切磋琢磨が継続し、製品のクオリティがあがるという上昇ループがかかっているのでしょう。

ところがそこで働いている外国人のもらっている給料はとても低いそうです。それどころか、ただ働きや、逆に会社にカネを払って仕事を貰うという状況も珍しくないと聞き、今時そんなことがあるのかと驚きました。

若いクリエイターたちは制作の場を得て自分の腕と評判を上げたいという想いがあるというのと、あとは会社側がアメリカで働く査証(visa)の取得を保証するということと引き替えとなっているそうです。CG制作には時間をかけて積み上げていく面があるのに、第二次産業的な「労働して対価を貰う」という世界からはかけ離れた世界だと思いました。
しかしそんなに露骨にvisaを取引に使われるのを見ると、visaとは何のためにあるのだろうなあ、と思います。