リクルートが開設しました。一般のユーザーにオリジナルCM制作・投稿を促すコマーシャライザー(http://cmizer.com/)に続く広告クリエイティブ募集。
リクルートは14日、Webバナー広告の制作を一般から募集し、外部サイトに出稿するサービス「みんなのクリエイティブエージェンシーC-TEAM」を開始した。同サービスでは群集にアウトソースする「クラウドソーシング」という手法を広告制作に取り入れたWeb広告サービス。一般から公募したバナーの中からクリック率など効果の高いものを露出させることにより、バナーキャンペーンのクリック率を改善することを目的としている。
- 一般から広告バナーを募集
- 実際に広告出稿に利用
- CTRなど効果が高いものを傾斜露出し、バナーキャンペーン効果改善に繋げる
という仕組み。
おもしろいな。うまくいくか、今後の課題は何か、思考実験してみる。
うまくいくか?
- 提供価値(想定)
- ネット広告ではここ半年ぐらいで、「バナー・ランディングページの大量入稿・実際にトライアル・検証のサイクルを早回しして広告効果改善に繋げるべき」という主張が強くなってきた。(気がする。)
- このトレンドが進むと、「バナー等の制作・運営工数を確保できない」という悩みを多く持つ発注主が多くなりそう。C-TEAMはこれに応えられる。
- 事業のスケーラビリティ
- デザイナー・クリエイターの集客
- 大学と提携して基本母数を確保、あとはクチコミで広がることを期待
- 発注企業の集客
- リクルートが集める
- 集まるまではリクルートの各媒体が広告主となり実施
- 掲載媒体の集客
- リクルートが集める模様。でも詳細は不明
- 運営
- リクルートメディアテクノロジーラボが実施。不具合・改善ポイントはすぐ修正できる体制・技術力あり
- 投稿者への支払いはポイントで行い、税などの諸問題はとりあえずパス
- デザイナー・クリエイターの集客
とりあえず、うまくいく要素は揃っているように思いました。
解決すべき課題(想定)
まず協力者に力になって貰わねばならない。
- 投稿者のモチベーションを維持拡大できるか
- 少なくとも、きちんと金銭・名誉両面での報酬を与えられるか
- 媒体確保できるか
- ”試験導入されるポータルサイト”に充分掲載報酬を与えられるか。(要は儲かるか。)
- 掲載できる媒体を充分確保できなければ、受注できないしバナーを作れない
ある程度軌道にのってきたら、今の提供価値そのものを広げて考える必要がある。
- ブランドをある程度以上重視する広告主がのってくれる仕組みを作れるとパイが広がる
- 現状ではオリエン(背景説明)なしでの発注を割り切って任せてくれないだろう
- 検索連動型広告のようにテキストであれば任せるのだろうけど、イメージ広告はブランドととの整合が欲しくなる広告主は多そう
- 効果向上のためにはバナーだけの最適化だと効果が限定的。
- ランディングページとの整合性確認、バナーキャンペーン全体設計を考えたくなるはず
- できれば提供価値に組み込みたいはずだが、できるか。無理なら、誰がやるのか。
思考実験の結論
うまくいく要素は揃っているようですので、多くの協力者にきちんと報酬を与えつつ、「集合知」を活かす仕組みが自律的に回っていくといいな、うまくいって欲しいな、と思いました。
追記
http://d.hatena.ne.jp/sudoken/20080814
その開発者がはてなダイアリーで告知されていたことに今気づきました。(id:sudokenさんだ!) ますますうまくいってほしいですね。