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田中慎樹メモ

ネット広告、ビジネスモデル、ベンチャー、経営、日常について

Googleのピークは終わるのか?

Silicon Alley Insiderのブログ記事“Google Disaster: Comscore Reports Awful January”で,Google広告のクリック効果(paid click performance)が伸び悩んでいると伝えたから大騒ぎになった。これはcomScoreのデータをいち早く伝えた記事である。
 昨年11月から今年1月までの各月のGoogle click growth (comScoreによる前年同月比データ)は次のようになっている。
October: 37%
November: 27%
December: 12%
January: ほぼフラット

昨今のGoogle株価下落は、「paid clickの数が今年の1月と去年の1月で増えなくなった」ということが大きな要因とのこと。確かに、10月は前年比で37%増であったということと比べると、その3ヶ月後の増加率0%という数字は衝撃的です。
ただ、GoogleGoogle's Efforts to Reduce Accidental Clicks Could Cut Ad Revenues - TheStreetで紹介されているように、テキスト広告のうちクリックできる範囲をリンクとURLに限定するなどの施策も打ち始めています。これは、購入意向もないのに広告を誤ってクリックしてしまった、というような誤クリックが起こる機会を減らし、本当に関心のあるユーザーだけが広告主のサイトを訪れるようにすることで、広告の費用対効果を上げるための施策です。短期的に見ればクリック数は減るので、主な課金体系をクリック課金としているGoogleは広告主に請求できる金額も減ってしまいますが、長期的に広告主をつなぎ止め信頼感を獲得し続けるには避けがたい道だと思います。
単純にクリック数だけ見て財務的にstrongだweakだ企業価値が●%失われているという分析は株屋さんに任せて良いのでは。Googleは現金も十分保持しているし、取り組んでいる内容について当面変更はないと予想します。 少なくとも、Google創業者の2人が優先的な株主であるという状態は、会社の姿勢がブレにくそうだという印象を与えるので、株価が調整段階である時にこそ競合他社よりも強みを発揮しそうだと言えそうです。


中期的に見てGoogleの検索広告事業にとって重要なのは、Googleの広告がOvertureや他のディスプレイ広告などと比べ、広告主にとってより良いパフォーマンスを出し続けられるよう努力を続けることだと考えます。
広告関係者である私としては、誤クリック対策以外にも、販売・費用対効果管理手法の改善(掲載できる面を選べないのか、時間帯配信/地域配信は利用できないのか、第三者によるスパムクリックを防げないのか、・・・)や商品の進化(認知効果を説明できるような商品やサポートするデータは用意できないのか、video ads(YouTubeの動画広告)はまだ正式リリースしないのか、・・・)の方に興味を持って見つめています。

追記(3/3)

クリック数が減ったのは、やはり、「クリックできる範囲をリンクとURLに限定するなどの施策のためでは」という意見が出ましたね。