先日、はてなで開催したオウンドメディアに関するセミナーについて、ライフネット生命保険(ライフネットジャーナル オンライン)、デサント(コンプレッションウェア)、サイボウズ(サイボウズ式)というフロントランナーの皆さんから興味深い話を伺うことが出来ました。
ライフネット生命保険の取り組みの紹介(岩田さん)
当初はKPIをPV指標で設定していましたが、途中からUUと閲覧時間を重視する方向にシフトした
感想その1:ムーブメントの初期段階だな
お金と労力というリソースを投下するので、マーケティングのROI計測の枠組みを厳密に決めたいところだけれど、なかなか難しいよ、やってみないと分からないところがあるよ。という印象を受けました。
つまり、この分野では、まだ勝ちパターンが決まり切っていない。典型的な、サービス/ムーブメントの初期段階です。これが見極められるまで待つというのが、慎重で思慮深い選択肢です。どのプレイヤーもオウンドメディアにいま取り組む必要は無い。
ただ、自分の経験上、こういうネットがらみの新しいムーブメントは、アーリームーバーほど、得られた場合の果実は大きいものです。(アーリームーバーであれば必ず成功するわけではないのが難しいところですが。) それが直観的に分かってるからこそ、ネットと事業が直結している、いわば「ネット業界」のライフネット生命保険さんやサイボウズさんがどんどん取り組んでいるのでしょう。
そのなかでデサントさんの取り組みがフィーチャーされていることは興味深かったです。
デサントの取り組みの紹介(加勇田さん)
加勇田さんは営業にいかに武器を持たせられるかを考え、販促に必要なファクト作りの手段のひとつとしてオウンドメディアを展開。自社の営業と、商品を導入してくれる企業のバイヤーや担当者の3PVがあればいいと言い切るレベルまで、記事を見てほしい対象を絞り込むことを徹底しました。
感想その2:オウンドメディアは、取引先とのコミュニケーションに効く。これは手堅い
3PVがあれば良いとまでターゲットを絞り込むことが可能であれば、メディア運営もよりイメージがつけやすいでしょうし、成功確率が上がります。
一般にB2Bの取引は営業と取引先が密にやりとりされているでしょうから、それを支援することを考えることは良いヒントだと思いました。また、先ほどのアーリームーバー考え方についても、世間のトレンドではなく競合候補よりも早く動いて早く学ぶ、という発想をすると動きやすそうだと思います。
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