田中慎樹メモ

ネット広告、ビジネスモデル、ベンチャー、経営、日常について

ドコモのとるべき戦略

山田さんに雇われたら、私はどうするか? まず、ドコモが強い部分を考えてみましょう。
ここで注目したいのはドコモの契約者数、5354万人という数です。これはJCBの会員数より多く、NTT東西を足した固定電話の契約者数よりも多い。企業別サービス利用者数ではトップです。
 この契約者数とドコモのインフラを生かせるビジネスといえば、第1に「認証・決済業務」、第2に「課金業務」です。電話料金の競争でソフトバンクと泥仕合をするよりも、自分が有利なフィールドで戦うのです。
 認証・決済業務としては、銀行(モバイルバンク)、入出金、カード決済、コンテンツビジネス、電子認証などのビジネスが考えられます。
 また、モバイル広告への課金業務も有望です。5000万人以上の人が触れるメディアですから、テレビの視聴率で言えば50%。NHKの紅白歌合戦を軽く超える数字です。広告を見てもいいと了承した人には携帯電話料金を割り引く制度を適用しても広告収入で十分にお釣りがくるでしょう。
 一方、ドコモが不利になるビジネス展開とは何か? まずは一斉値引き。1人100円値引きしたら全体で50億円の損失になります。イー・モバイルが行っているような、ニッチな分野でのセグメント戦略や定額制なども、巨大なドコモには不利になります。

ごもっとも。
課金でできることはいっぱいありますし、携帯キャリアはモバイル広告における超巨大プレイヤーです。
オープン性を担保して他事業者を巻き込むことで携帯はユーザー価値をもっとあげられると思うけれど、ドコモ単体でそう判断することは合理的かどうか見えないな。。。