以前お会いしたプロノバ代表の岡島さんが本を監修されたとブログで告知されていたので購入してみました。
- 作者: 日本経済新聞デジタルメディア,岡島悦子,日本経済新聞出版社
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
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目次
インタビューを下記まとめた構成になっています。
はじめに | 岡島悦子 | 情報活用力の心技体のヒント集 |
---|---|---|
第1章 | 御立尚資 | 情報を使いこなす力量で差がつく |
第2章 | 本田直之 | ライバルの前例をレバレッジする |
第3章 | 勝間和代 | ナレッジを発信して相乗効果を狙う |
第4章 | 石田淳 | チームを活性化させる情報の仕掛け |
第5章 | 糸井重里 | ”心”が消費と生産をクリエイトする |
第6章 | 田坂広志 | ウェブ革命が働き方を深化させる |
第7章 | 冨山和彦 | 情報が錯綜する中で決めきる力 |
特別付録 | 岡島悦子 | ツールを使って情報活用を実践する |
手に取ってみると、編者・日本経済新聞出版社、協力・日本経済新聞デジタルメディアとなっており、また”情報”という言葉が多く使われていたので、「ははあ、これは読者に日経テレコン(正式名は日経テレコン21、有料:月額基本料金8,400円)を使うように仕向けるPR誌なのかな」と思いました。が、さにあらず。タイトルの通り仕事論=知識労働を生業にする人の仕事の進め方について力点がおかれた書籍でした。
具体的なパートで面白いと思った部分
御立尚資さんのインタビューでした。(自分なりの言葉に書き換えてあります)
仕事を行うにあたって、何がこの仕事の目的なのか?そのために誰にどう動いて貰ったらいいか?ということに考えることが最も肝心で、仕事全体の思考量の50%くらいを初動時のプロセス設計に費やすべき。仕事の流れが具体的にイメージできるくらいのレベルまで考え抜くこと。
プロジェクトの思考量の「50%」も!
にわかに信じがたかったのですが、考えてみれば、前職では「適切な課題を設定した時点で問題の50%は解けている。課題設定こそが大事」としつこいほど習ったわけで、ここに力を入れることは正しいのではないかと思い返しました。
自分は「走りながら考える」ことを善として、それを言い訳にして考えを疎かにしている部分がないか、改めて振り替える機会になりました。
おすすめ
1冊でここまでインタビュー相手の主張のエッセンスが読めるという、お得感が溢れています。各インタビューの冒頭では岡島さんによるサマリと本書籍に組み入れた視点が述べられていて、内容を複層的に捉えることが楽に出来ます。読み方としては、ざっと流し読みして深掘りしたい論客を探し当てることがおすすめです。
「優秀な人にこそ仕事は集まって来る」と言われていますが、そんなビジネスに忙殺されがちなビジネスプロフェッショナルの方々!これは、手軽に読め、「ハッとする気づき」や「そうだ、忘れていた」と思い返せることが、いろいろと詰まっている本となりました!
私自身は、「ビジネスプロフェッショナルがもつべき仕事力の心技体の解体新書」になったのではないか、と思っています。