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田中慎樹メモ

ネット広告、ビジネスモデル、ベンチャー、経営、日常について

タウンマーケットの配布先拡大

TV欄などを含めたフリーペーパー個別宅配をビジネスとするリクルートの「タウンマーケット」サービスに関する記事がはてなブックマークで注目されていました。(電子チラシサービスのブランドでしたが、フリーペーパーも配るんですね)

神奈川県の一部から東京都内の一部までフィージビリティスタディが進んでいるそうです。


広告を生業とされているブロガー、mb101boldさんも丁寧な記事を書かれています。

広告メディアとして新聞折り込みチラシを分析してみると、その有用性がよくわかるかと思います。
 ターゲットセグメントについては、新聞広告の場合、エリア広告の切り替え版を利用して地域セグメントはできることはできますが、その地域はどうしても広域になりますし、切り替えが細かくできる地域も、東京や大阪などの大都市に限られています。しかし、新聞折り込みチラシは、新聞販売店が広告配信の拠点になるので、かなり細かい地域の設定が可能です。だからこそ、スーパーマーケットが特売に利用するんですよね。
 広告の信頼性については、新聞広告にはかなわないけれど(最近は落ちてきているように思いますが)、新聞に折り込まれるということで、新聞の信頼性に準じています。これは、日中にポスティングされる投げ込みチラシと比較するとよくわかるかもしれません。郵便受けにたまるチラシは捨てられがちですが、新聞折り込みは読むという人はよくいますよね。それは、文字通り新聞に折り込まれているという信頼性が影響しているのでしょう。
 つまり、新聞折り込みチラシという広告メディアは、新聞宅配という制度がつくった、きわめて優良な地域広告メディアだと言えるのです。

「新聞折り込みチラシ」の行方: ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

ちなみに、折り込み広告を扱う代理店のサイトによると、折り込み広告の相場は紙質・サイズの違いで1枚3〜13円程度のようです。これをPCやケータイサイトにおけるアドネットワーク広告のクリック単価と比べてもケタは変わらないですね(ノンターゲティング型の場合)。 チラシはそのままクーポンにもなりますし。


mb101boldさんは「新聞折り込みチラシの本質は、テレビCMや新聞広告と同じ「受動性」にある」ので、「新聞折り込みチラシの代替にはならないな」と指摘されています。また、ブックマークのコメントでも「袋に入っている状態で週1回で届くチラシと折り込みチラシはやっぱり違う」という意見も見られるし、それはそうだろうなと思います。ただ、どうでしょうか。販促に近い広告は”効果を出す”ことにフォーカスするのでどんどん適応していきやすいものです。(Google AdWordsのテキストがどんどん変わっていくように。)いつのまにか、多くの人が欲しくなるようになるかもしれません。 例えば、ホットペッパーのように地域広告のクーポンリストを付けたら、近所のスーパーに加入葉書付きのパンフレットを置かせて貰ったら、友人紹介制度をつけてクーポンを渡すようになったら、、、人が動く可能性は否定できないと思います。


それにしてもリクルートは凄いですね。メディアの企画力・編集力、そして事業を行ってみようとする行動力。あと、決定的に重要なのは地域への営業力です。地域で集客に困っているスーパーやパパママストア、不動産、美容室、居酒屋などの中小店舗に対し、一斉に一定のクオリティ以上の営業をかけることは、日本では結局リクルートしかできないのではないでしょうか。リーチするだけであればインフラ業や宅配業であればできますが、広告営業は難しいでしょう。今回のタウンマーケットの試みはどうであれ、ホットペッパーを軌道に乗せる過程で手に入れた地域広告営業力の競争力がある限り、この分野の市場を広げるカードを手にしていると思います。当初から見通して進めているとしたら、凄いメディア企業だと思います。


果たしてこれが、新聞販売店の虎の子である新聞折り込み広告市場を削り、販売店の集約・統合が早まり、新聞発行数の減少が進み、新聞広告が減り、販売店への奨励金が削られ更に販売店の経営が苦しくなる...というスパイラルのとば口なのか。メディア業の一端に身を置く者として、引き続き見ていきたいと思います。