Mary Meekerの年次調査プレゼン「Internet Trends」
「Internet Trends」、今年も発表されました。
Mary Meekerはモルガン・スタンレーの元セルサイドアナリスト、別名「ドットコムの女王」。今はベンチャーキャピタルKleiner Perkinsに所属。
TechCrunchが上手に資料の抜粋版を作ってくれています。こっちのほうがざっと読めます。techcrunch.com
全ての資料を読みこなしたい人はこちらから。
ただ、Meekerは上手なアジテーターであって、インターネットで何が起こっているか鋭いエッジを表現することに長けた人でもあります。エッジだけ見ても本当のトレンドは分からないのですね。トレンドを理解するためには、去年は「この先どうなるだろう」と思ってたか、その内容のうちどこが継続でどこが外れたか。その要因は何かを見通すことが必要です。
幸いにしてMary Meekerのキースライドはフォーマットを全く変えません。だから、去年と資料のどこが差し替わってるかを把握することがホントの「Internet Trends」把握方法ですよ。おすすめ。
(去年のスライドは下記の通りです)
オウンドメディアマーケティングの最前線について。セミナーの感想
先日、はてなで開催したオウンドメディアに関するセミナーについて、ライフネット生命保険(ライフネットジャーナル オンライン)、デサント(コンプレッションウェア)、サイボウズ(サイボウズ式)というフロントランナーの皆さんから興味深い話を伺うことが出来ました。
ライフネット生命保険の取り組みの紹介(岩田さん)
当初はKPIをPV指標で設定していましたが、途中からUUと閲覧時間を重視する方向にシフトした
感想その1:ムーブメントの初期段階だな
お金と労力というリソースを投下するので、マーケティングのROI計測の枠組みを厳密に決めたいところだけれど、なかなか難しいよ、やってみないと分からないところがあるよ。という印象を受けました。
つまり、この分野では、まだ勝ちパターンが決まり切っていない。典型的な、サービス/ムーブメントの初期段階です。これが見極められるまで待つというのが、慎重で思慮深い選択肢です。どのプレイヤーもオウンドメディアにいま取り組む必要は無い。
ただ、自分の経験上、こういうネットがらみの新しいムーブメントは、アーリームーバーほど、得られた場合の果実は大きいものです。(アーリームーバーであれば必ず成功するわけではないのが難しいところですが。) それが直観的に分かってるからこそ、ネットと事業が直結している、いわば「ネット業界」のライフネット生命保険さんやサイボウズさんがどんどん取り組んでいるのでしょう。
そのなかでデサントさんの取り組みがフィーチャーされていることは興味深かったです。
デサントの取り組みの紹介(加勇田さん)
加勇田さんは営業にいかに武器を持たせられるかを考え、販促に必要なファクト作りの手段のひとつとしてオウンドメディアを展開。自社の営業と、商品を導入してくれる企業のバイヤーや担当者の3PVがあればいいと言い切るレベルまで、記事を見てほしい対象を絞り込むことを徹底しました。
感想その2:オウンドメディアは、取引先とのコミュニケーションに効く。これは手堅い
3PVがあれば良いとまでターゲットを絞り込むことが可能であれば、メディア運営もよりイメージがつけやすいでしょうし、成功確率が上がります。
一般にB2Bの取引は営業と取引先が密にやりとりされているでしょうから、それを支援することを考えることは良いヒントだと思いました。また、先ほどのアーリームーバー考え方についても、世間のトレンドではなく競合候補よりも早く動いて早く学ぶ、という発想をすると動きやすそうだと思います。
はてなは「はてなブログMedia」というオウンドメディア支援のサービスを提供しています。ご興味があれば下記リンクないしは私まで直接お問い合わせ下さい。hatenablog.com
目黒区林試の森公園の桜、15/3/22
先週末の写真です。ソメイヨシノは殆ど咲いていなかったので、花を探すゲームをしました。
ブルーボトルコーヒー進出を紹介する記事を読んで
単なる感想であり日記です。今度行った時に読み返してみよう。
ブルーボトルコーヒー東京進出は成功するか?アップルと真逆のビジネスモデル - 週アスPLUS
- 東京のハイクオリティコーヒー環境は世界一だと思うし、品質と居心地良さで勝負して突然大きく成長するイメージは湧かない
- 年3-5店舗ぐらいでじっくり増やす隙間はあるだろうし、それで5年頑張ってから大きく勝負するかどうか考えては如何か
- 割高ではないと書いてるけど、プライスリーダーシップをとるのではないなら、結局良いイメージの提供やライフスタイル提案で勝負するしかない。だったら、記事で比較すべきはアップルではなくレッドブルだと思う
業績連動報酬の工夫
景気がまずまず良好だからでしょうか。経済メディアもリストラして利益を確保するというよりは、業績を伸ばすための仕掛け・工夫について記事を掲載する数が増えていってるように思います。
株主であることと社員であることを、もっと重ね合わせる仕組みをとるのが医療機器のニプロだ。物差しは自己資本利益率(ROE)。資本の効率性を示すこの指標が上がれば、社員の賞与も連動して増える。
(目覚める資本)質を磨く(3)報酬に自社株導入数 275社 株主と社員目線合わせ :日本経済新聞
ニプロ単体のROEが3.33%なら月例給与の4カ月分が賞与。これが10%になれば8カ月分をもらえる。13年度のROEは8%。心臓外科製品が伸び、海外の開拓も進む。株価もここ2年で5割上げた。「社員のがんばりと株価が目に見えてつながるサイクルに入ってきた」のが取締役の中村秀人(56)の実感だ。
ROE連動で賞与を支給。なるほど。
(目覚める資本)質を磨く(3)報酬に自社株導入数 275社 株主と社員目線合わせ :日本経済新聞ROEと賞与との連動はなぜROAではないのか。従業員視点の場合ROAの方がしっくりくる気がするけど違うのかな。[組織開発]
2015/02/06 09:29
確かに、なぜROAじゃないんだろう。